今回は11月22日(日)から26日(木)にかけての5日間の通作・移住・テレワークでした!
前回から、蔵周辺の清掃、枝木の焼却、池の出口への土嚢の積み上げ、畑の隅に積み上げられた腐植を畝に埋め込む等々沢山の課題を引き継いでおりました。はたして5日間でこなせるかちょっぴり不安な気持ちで畑に向かいました。
季節はめぐり、信濃は早くも冬を迎えているかもしれないと「恐る恐る…」というほどのことではないのですが、でもやはり寒さが気になる季節です。案の定、毎朝霜が降り(早朝、畑は真っ白になります)、26日の朝には洗面器に薄氷が張っていました。でも霜柱が立ったり、畑の土が凍結したりということはまだありませんでした。したがいまして、寒さはまだまだ農作業にはまったく支障はありませんでした。
●2020年11月
□今回は11月22日からの「通作・移住・テレワーク」に向けの資材の仕入れ(これも重要な仕事の一つです)状況からメモします。
○まず11月10日(火)
・草津ディオワールドで
ブルーベリー苗、以下の3株
サザンハイブッシュ系 B・サンプソン、ブルーリッジ、B・オニール
・草津コーナンで
ブルーベリー苗、以下の2株
ブルーリッジ、B・サンプソン
○つぎに11月17日(火)
・草津ディオワールドで
九条ネギ苗52株
○つぎに11月22日(日)
・辰野コメリで
土嚢袋10袋、つるはし1丁、醗酵鶏ふん1袋、バーク入り腐葉土1袋、ピートモス2袋、赤玉土1袋
○つぎに11月23日(月)
・辰野コメリで
バーク入り腐葉土2袋、ピートモス2袋、鹿沼土2袋、赤玉土2袋
○つぎに25日(水)
・辰野コメリで
醗酵鶏ふん1袋、バーク入り腐葉土2袋
●2020年11月23日(月)晴れ(好天)
08:45−13:05(4時間20分)
□枝木の焼却、ブルーベリー苗等の植え込みの穴掘り(植穴)、挿し木、蔵周辺の清掃
まず手始めに枝木の焼却です。5月の連休時に池の端の生垣の剪定をしたのですが、その枝木を荒れ地に積み上げていたわけです。そうすると、それが荒れ地の草刈りの邪魔になって何とかしなくてはと思い続けてきたのです。しかし何分、近年、野焼きに対しては田舎といえども肩身の狭い思いをしなければなりません。まっ、そういうわけで遠慮しながら、控えめに、煙を出さずに、ということで着手しました。はじめはなかなか燃えつきが悪かったのですが、そのうちに燃え始めると途絶えることなく順調に燃えつづけてくれました(なんのことはない、なんと最終日の26日の朝まで燃えつけることになったのです!日暮れには燃え尽きたかのごとくになるのですが、灰の中に火種が残っていて、翌朝はまた枝木を乗せますと簡単に燃え始めるのです)。おかげさまで、家の周り、庭の周辺、蔵の周辺も含めて屋敷全体がほんとにすっきりした感じになりました。黙認いただきましたご近所様に厚く御礼申し上げます。
つづきまして、ブルーベリーを植え付ける穴掘りをしました。これが大変なんです。教科書によれば、植穴の大きさは直径80cm、深さ40cmということですから、この上穴掘りは大変なことです。しかも植栽の場所が何分にも荒れ地というわけですからこれはもう大変な重労働です。しかもこれを5穴ですからね、たまったものではありません。しかも植穴は植え付け1カ月前に準備しておくことということですから、あれもこれも手抜きだらけのつけ刃ということになりましたが、植え付けの当日、直径50cm、深さ30cmの大きさで堪忍してもらうことにしました。それに表の玄関に2株のローズマリー用の植穴を掘りました(ハーブの一種です)。合計7穴ということになりました。
つづきまして、上の畑の西の端にチェリーセージを挿し木しました(これもハーブの一種です)。蔵周辺の清掃は、草引き、ガラクタの片づけ仕事でした。
*昼頃、鯉に餌をやってみました。もう巣籠もり始めているかと思ったのですが、陽気な気候がつづいているせいか池全体を悠々と泳いでいましたので、試しにと思いえさを投げ与えてみました。やはり食いつきはあまり良くなかったのですが、それでもパクパクやっていました(1カ月ぶりなのでムリもないですね)。
*近所のおばさん(中谷さんと立ち話)
14:45−17:15(2時間30分)
□枝木の焼却、ブルーベリー苗の植え付け、ローズマリー苗の植え付け、蔵周辺・畑周辺の清掃
引きつづき枝木の焼却です。生垣の剪定枝のみならず、対象は庭、蔵の周辺の燃えるゴミに及ぶことになりました。それでも派手にならないように、抑えて抑えて、あくまでも控えめにを心掛けました。
午前中の植穴にいよいよブルーベリーとローズマリーの植え付けです。植穴に入れ込む用土をつくるのがまた一苦労なのです。なんせ、酸性土で健全に成長し、有機物が豊富で、排水性と保水性に優れる土壌でよく成長するということですから大変なことなのです。それにピートモスは必須で、これを混ぜ込まないと花が咲いても実はつかないというのですからピートモスは欠かせません。そういうことでありますから、ピートモス2に対して鹿沼土、赤玉土、バーク入り腐葉土それぞれ1を混ぜ合わせて用土をつくりました。ということもあって、冒頭で資材の購入について事細かにメモしたという次第です。合計しますと、ピートモス4袋、鹿沼土2袋、赤玉土3袋、バーク入り腐葉土5袋の仕入量ですからね、沢山収穫しないわけにはいきませんよね! まあこのようにして、用土を投入してとにもかくにも5株のブルーベリー(荒れ地)と2株のローズマリー(表の玄関)を植え付けることができました。大仕事でしたが、これが今回の農作業の中心ですからね、やれやれの心中です。ちなみにブルーベリーは荒れ地の真ん中あたりに、南からB・サンプソン、ブルーリッジ、B・オニール、ブルーリッジ、B・サンプソンと並べました(いずれもサザンハイブッシュ系の品種です)。ブルーベリーに関しては同じ品種の苗を隣り合わせて植えることによって実付きよくすることができるということなのです。あとはたっぷり水を含ませました。何につけ、つけ刃、後付けの知恵ばかりで申し訳ないことです。写真はいずれ添付させていただきます。
*近所のおじさん(三沢さん)と立ち話
とにかくよく働いた1日でした。仕事じまいは17時15分でしたが、もうすっかり夕闇が迫ってくるという感じでした。
●2020年11月24日(火) 快晴
08:40−12:40(4時間)
□枝木の焼却、草引き、耕起、畝立て、施肥、九条ネギの植え付け
つぎに重要なのは九条ネギの植え付けですので、下の畑の東側から草引き、耕起、畝立て(4本)、施肥に取り組みました。今の時期の雑草はほとんどハコベともう1種類の雑草(現在名称不明、図鑑で調べる必要あり)によって代表されます。スベリヒユはすでに姿を消しており、スギナをわずかに見かけるていどです。畑の生態も季節とともに微妙に移り変わっているようです。なお、ハコベとスギナについては最後にやや詳しくふれることにします(雑草はまあ友達みたいなもんですからね)。草引きが済んだところで、管理機で耕起し、畝立てします。この時間帯には4本の畝(うね)を立てました。管理機の畝立ては不十分ですので、三本鍬(くわ)でやや深めに仕上げてそこに畑周辺に積み上げられている枯草、バーク入り腐葉土、醗酵酵鶏ふんを埋め込んで畝を仕上げます。本日はそこに52株の九条ネギ苗を植え付けました(畝としては1本と三分の一)。
*昼頃、鯉に餌やりました。昨日よりは食いつきがよくなりました。やはり慣れですね。昨日は1カ月ぶりですからなじまなかったのでしょう。
14:00−47:10(3時間10分)
□草引き、耕起、畝立て、施肥
下の畑の九条ネギの畝につづいて草引き、耕起、畝立て(6本)、施肥の作業を進めました。これで下の畑には合計8本の畝を立てることができました。といっても年内に何を植えるということではなく、九条ネギ以外はすべて来春に向けての準備ということになります。ジャガイモになるか、サツマイモになるか、大豆になるか、はたまたキュウリ、ナス、トマト等の夏野菜になるか、いずれになろうとも、秋冬にこうして“畑ごしらえ”しておけば、春を楽しみに待てるというものです。
*13時30分ごろ、農協の営農センター(JA上伊那の北部営農センター)にTELしてみました。今の時期に植え付け適期の野菜苗の有無を尋ねたのですが、「今の時期は何もない」との返事でした。やはりこの時期、寒冷地ではもうそういうことなんですね!
●2020年11月25日(水)快晴、毎日快晴です!
08:40−46:45(5時間05分)
□枝木の焼却、池の出口に土嚢の積み上げ、草引き、耕起、畝立て、施肥
池の出口(後口)に5袋の土嚢を積み上げました。当然、“何のため”と思われることでしょう。素人の浅知恵だったということですが、後口に土嚢を積み上げて池の水位上げる、水深を深くして多少なりとも水温を上げて鯉たちの越冬を少しでも過ごしやすくしてあげたいというのが一点。水深を深くしてサギから鯉たちを守ってあげたいというのが一点です。
結論から先に申し上げますと、この思惑は見事に外れました、効果なし(水位を上げることはできなかった)ということでした。原因は、池の水が両脇の石垣からだだ漏れになっているということです。ですから、水位を上げようと思うならば、両脇の石垣の積み直しが必要になるということなのです。ということで今回はあきらめるほかはないということです。土嚢を積み上げたことは積み上げたのですがね…。
つぎに、上の畑に2本の畝を立てました。それに向けての草引き、耕起、そして敷き草、バーク入り腐葉土、醗酵鶏ふんを入れて畝立てです。みな春に向けての“畑ごしらえ”ですね。
*12:00、15:00の2回、鯉に餌をやりました。どんどん食いっぷりがよくなっています。
15:10−17:45(2時間35分)
□耕起、畝立て、施肥、上の畑残り全面耕起、下の畑残り全面耕起
引き続き上の畑に2本の畝を立てました。それに向けての草引き、耕起、施肥は午前中と同じです。
これで上の畑は、2本が菜っ葉の畝、4本がタマネギの畝、4本が春に向けての“畑ごしらえ”のための畝立てということになりました。
その後、上の畑の残りの全面耕起、下の畑の全面耕起、そしてコマツナ、ホウレンソウ、ダイコンの間引きとつづきました。いやあ、暗くなるまでほんとによく働きました!!
●2020年11月26日(木)晴れ、全面的霜降りる、畑の表面は真っ白、洗面器の水も氷りました
08:15−10:00(1時間45分)
□下の畑の周辺手入れ、焚火の火消し・後始末、灰の散布
枝木焼却の火消し(朝まで種火は残っていました)、後始末して、灰をふるいにかけて上の畑の東端に散布しました。
*予定通り、いや予定以上の仕事ができました。感謝、感謝です。
2020年12月17日 記
*冒頭の資材の購入に関するメモをご覧になって驚かれたのではないでしょうか。身体も大変ですが、お金も大変ですね。やはりゆくゆくは、雑草も積み込んで堆肥を造らないといけませんね。まだまだ課題だらけです。
*雑草メモ
今回はハコベとスギナを取り上げます(もう1種類の雑草については名称不明なので、メモは延期です)。
◍ まずハコベについてですが、ハコベについてはご存じでないという人は一人もいないといっていいほど、言ってみれば“国民的雑草”ということだと思います。目立ちませんが、日本全国どこにも生えているなじみの深い雑草です。ナデシコ科ハコベ属、コハコベとミドリハコベを総称してハコベと言いますが、たぶん私たちが普通に接しているのはコハコベと思います(以下、ハコベで通します)。越年草で春の七草のひとつ、と聞いてあらためて“えっ!”です。コハコベが日本に入ってきたのは明治時代とも言われますが、江戸時代以前から生息という見解もあるようです。全草に葉緑素を含み、食用植物として知られ、春の若い茎葉を茹でてお浸しなどにして食べたり、小鳥の餌として馴染みがあるというようなことも皆さんはすでにご存じのことと思います。しかし何と、薬用植物としても知られているというのです。花期の茎葉を干し上げたものが生薬となり(繁ろう)、粉末にして塩を混ぜて歯槽膿漏防止に役立つ歯磨き粉代わりに利用されたということです。
驚きですね。でも最後に言っておかなければなりません。かなり扱いにくい雑草ですよ。そうですねえ、まさに“舐めたらあかんぞえ”ですね。安易に引っ張り抜こうとすると、おっとどっこい、葉っぱがむしれるだけで、肝心の根は残ったままになるんです。根が意外に深く張っているんです。ですから退治する方法としては、三本鍬で掘り起こしておいて土を振るい落として除去するという念の入った方法が必要です。中腰でのこの作業は意外にしんどいものなんです。
◍ ついでスギナについてです。シダ植物門トクサ網トクサ目トクサ科トクサ属の植物。春先に出る胞子茎をツクシと呼ぶ、ということでこれまた知らない人は誰もいない“国民的雑草”と言えるでしょう。北海道から九州まで、山野、荒れ地、土手、道端、畑と日当たりのよい酸性のやせ地を好み、大小の集団をつくり群生する。多年草の草本、浅い地下に地下茎を長く伸ばして、節から地下茎を出してよく繁茂する。畑地にも生え、それこそハコベより数段上の“難防除雑草”と言えるでしょう。耕起時に根を切断しても盛んに再生して、人の手による除去は困難とされ、別名“地獄草”と呼ばれるということですからその手ごわさは天下一品といえるでしょう。ところが、ツクシも若いスギナの地上部も食用にでき、栄養茎は利尿作用の効用があり生薬にもなるということですから、たまげますね。こうみてくると日本の雑草はみんな食用になり、生薬になるのではないかとさえ思えてきます。
それにしても、田んぼの生き物については12年間に多少勉強できましたが、畑の生き物となるやはり別物ですね。やっぱり図鑑を買ってきて改めて勉強しないといけませんね。
*ブルーベリーメモ
ツツジ科スノキ属シアノコカス節の植物、アメリカ北東部原産。野生のブルーベリーはアメリカでは古くから原住民によって生果実や乾燥果実として食べられていました。果実はビタミン類の摂取源であったとされます。
ヨーロッパ大陸からの初期の移住者が、アメリカ北東部の冬季のきびしい生活の中で、病気や飢えから身を守ることができたのは、原住民から分けてもらった乾燥果実やシロップであったと言われています。また、ブルーベリーの採集方法や食べ方を教わったようです。やっぱりブルーベリーは“命の恩人”なんですね。
以上についてはつぎの文献、日本ブルーベリー協会編『ブルーベリー百科Q&A』2002年02月
今回は2枚の写真をお届けします。
1枚目は、植え付けた九条ネギです。周囲が白いのは、早朝に写しているために降りた霜が白く写っているのです。九条ネギは西日本の青ネギ、東日本の白ネギの中間的性格のネギと聞きましたので、それは面白いと思い立って早速ネギ苗を手に入れたという次第です。しかし、そういうことですから九条ネギが果たして信濃の気候に適合するかどうかはまったく未知です。
上の畑はよその家の畑です。写っている建物もみなよその家のものです。右手の畑はわが家の畑です。わずかに写っているのは野沢菜と思われます。
2枚目の写真は、今回植え付けたブルーベリーの苗です。手前に写っているのがサザンハイブッシュ系、B・サンプソンです。わかりにくいですが、左上の方に2株目、3株目が写っています。
荒れ地ですから全他的にもやもやで草ぼうぼうに見えますが、苗の周りには一応マルチということで枯れ草を敷いています。

